Houdiniによる「食べ物のCG」セミナーを開催致します。
当日は、東京工科大学メディア学部 教授の菊池 司 様より、様々な映像分野における弾性体や剛体シミュレーションで用いられる「Positon-based Dynamics」と、その応用例である「食べ物のCG」について、大学での研究事例を踏まえてご紹介頂きます。
セミナータイトル | Houdiniによる「食べ物のCG」 セミナー |
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開催日時 | 2023年9月20日(水) 15:00~17:00 (休憩、質疑応答込み) ※終了しました |
対象者 | 中級者から上級者まで (初学者の方もご参加いただけます。) |
内容 | 1. PBD・XPBDの概要剛体、弾性体、クロスシミュレーションなどにおいて活用される機会の多い手法、Position-based Dynamics(PBD)のコアアルゴリズムについて、簡潔に紹介します。また、その拡張手法である Extended Position-based Dynamics(XPBD)と呼ばれる計算手法についても紹介します。 2. ご飯のCG本研究では、XPBDを使用して炊きたてのご飯を再現する方法を提案しました。米粒の粗い解像度のポリゴンモデルに基づいて、多孔質構造を考慮したさまざまな形状の米粒モデルを作成します。次に、調理したての米粒をXPBD(eXtended Position-Based Dynamics)に転送し、制約条件を追加して骨材をシミュレートします。最後に、サブサーフェススキャタリング(SSS)も含水量を考慮に入れるため、曲率依存反射率関数(CDRF)を使用します。提案手法により、おにぎりや寿司飯、いくら丼などをリアルに表現しました。 3. かき氷のCG本研究では、かき氷の形状をプロシージャルに構築する手法を提案しました。はじめに、削った氷の形状を模したモデルを作成します。モデルの作成にはWorleyノイズを使用し、ノイズの値によって凹凸形状を付け、一定の数値以下の部分を削除することで、複雑な氷の破片の形状を再現しました。また、パラメータをランダムに制御することで、さまざま形状のかき氷の破片を作成することを可能としました。 次に、作成した氷の破片のモデルを上空に配置し、落下させてXPBDによるシミュレーション計算を行うことで盛り付けられたかき氷を作成します。配置する氷のモデルは複数のパラメータを設定してあり、ランダムな形状に変化させることが可能です。バリエーションを持たせた氷の破片を降らせることで、より自然な形状の表現が可能となりました。また、シミュレーションを数回に分けて行い、落ち切った氷を一塊のポリゴンに変換し、衝突用の物体とすることで、細かい形状の調整や処理の軽減を可能としています。 4. パスタのCG本研究では、パスタ料理を対象としてソースのかかったパスタをフォークで持ち上げたり、掻き混ぜたりした際に麺とソースが絡み合う様子を再現することを目的としました。 パスタ料理を取り上げた理由には、シミュレーション研究において困難とされているテーマのひとつである非ニュートン流体と糸状オブジェクトの相互作用の様子が、まさにパスタ料理に表れている点が挙げられます。 本研究による手法は、以下の5つの主要な手順からソースと麺の相互作用を実現します。 1)麺シミュレーション(i):XPBDを用いた麺のシミュレーション。 本研究では、糸状の物体と非ニュートン流体を対象とした相互作用を実現するシミュレーション手法を開発しパスタ料理へ応用することで、ミートソーススパゲティのビジュアルシミュレーション手法を開発しました。 |
ゲストスピーカー |
菊池 司 様
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会場 | Zoom ウェビナー (オンライン) |
受講料 | 無料 |
お申込方法 | 以下「お申込みはこちら」のリンク先、Zoom ウェビナーページよりお申込みください。 |
主催 | |
協賛 |