MARI 4 について

Mari 4.0は、Mariをより使いやすく、より学びやすくするという目標を掲げて開発されました。プロジェクトを素早く作成し、柔軟で設定可能なエクスポート、簡易化された操作をご堪能ください。UIは劇的に改良され、素早いペイントを可能にする新たなドラッグ&ドロップによる塗りつぶし機能や、より直感的なカスタムブラシの作成など、多数の新しいワークフローが導入されています。更にこれらはより効率的なコア機能の上に成り立っています!

 

Mari 4.0 主要な新機能

より速いスタートアップとエクスポート

Mari4では、これまで手動で操作していた手順を自動化した新しいスタートアップメカニズムでプロジェクトを素早く開始できます。スタートアップダイアログのチャンネルプリセットで定義した通りに、チャンネルがシェーダに接続された状態でシェーダが自動的に構築され、ユーザーは、初期のライティングとシェーディングセットアップを選択することができます。新しいExport Managerでは、チャンネルとBake Pointノードのバッチエクスポートを設定します。アーティストは、同じソースから複数のエクスポートターゲットの作成と管理ができるので、テクスチャマップを次のパイプラインに渡す時に柔軟に対応できます。

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操作性の向上

ツールセット間を操作しやすくするために、多数の変更が実施されました。Mariの全パレットを含む新しいPalettesツールバーは、Mariが出来ること全てに対して容易なアクセスと可視性を提供します。マウスがパレットの上にある状態でスペースバーを押すことにより、パレットをフル画面に拡大することができます。類似した機能のツールは、Toolsツールバーの単一ボタンに集約され、ユーザーは、より広くなったキャンバス上で集中して作業することができます。他にも様々なパレットを統合し、重複機能を削除し、UIを簡略化することで、Mariをより学びやすく、より使いやすくしました。

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UIの改善

精度を上げるために、Colorsパレットはスケーラブルになりました。コンポーネントスライダは、操作に合わせて各ポイントの最終的な色を表示するように改善されました。ユーザーは、Mariの数値コントロールに搭載された精確なキーボードのステップ機能でプロシージャルな操作を微調整できます。HUDのデザインは刷新され、ペイントの題材の上に描画されることがなくなり、ユーザーは、ペイントにより集中して効率的に作業できます。Basicノードグラフモードは削除されたため、Advancedモードがデフォルトになります。Mariを学習中の方でも、非商用版で完全なノードグラフにアクセスできるようになりました。

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強化されたワークフロー

ドラッグ&ドロップの塗りつぶしメカニズムにより、選択範囲に直観的にペイントを塗りつぶせるようになったことで、時間の節約と作業の効率化を図ります。Brush Editorは、Tool Propertiesパレットに統合され、選択しているブラシは、ツールバー上に明瞭に表示されるようになりました。テクスチャセットを閲覧するための新しいパレットでは、テクスチャファイルをより簡単に閲覧と読み込みができるようになりました。Layersパレットは、Groupレイヤーの操作がより直観的となり、少ないステップ数で目標とする設定が行えます。Walt Disney Animation Studios社のBrent Burley氏による2012年の論文を基にした、最終的な3Dプログラム/シェーダに一致するチャンネルと連携してプレビューする新しいPrincipled BRDFシェーダを追加しました。

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コア

OpenSubdiv 3.1.xへのアップグレードとUIへの機能追加により、ソフトウェアのレンダラーから得られるメッシュの細分化とさらに一致する挙動を可能にしています。Mariのユーザープリファレンスファイルは、ファイル名にアプリケーションのバージョンを埋め込んで保存するようになりました。これにより、アーティストは異なるバージョンのMariをUIまたはプリファレンスを破損する危険性なしに切り替えることができます。多くの環境設定のグループ、ラベル、ツールチップは、分かりやすくなるように変更しています。また、VFX Reference Platform 2017仕様のライブラリと適合するように全てのサードパーティ製のライブラリをアップデートしました。

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Mari 4.0 その他の新機能

プロジェクトのスタートアップ

新規プロジェクトのスタートアップダイアログを刷新し、新たな設定項目としてライティングも追加しました。チャンネルプリセットを使用すればシェーダーとチャンネルが接続された状態でアセットをロードしますのでライティングが施された状態で直ぐにペイントを始めることができます。

エクスポートマネージャ

チャンネルやBake Pointノードのバッチエクスポートを効率良く管理するためのExport Managerダイアログを新たに導入しました。同一ソースから異なる出力設定と管理が可能になり、加えてフォーマット変換まで可能になりました。

Palettesツールバー

新しいPalettesツールバーの採用で各パレットへのアクセスを大幅に刷新、パレットへのアクセスが簡単で分かり易くなりました。

ツールのグループ化

ツールバーに多数のツールが積み重なっていると全てのアイコンが画面に収まらないことがありました。Mari 4.0では類似したツールをToolsバーの単一ボタンにグループ化しました。

ノードグラフのAdvancedモード

今までデフォルトで設定されていたノードグラフのBasicモードを取り除き、今回のバージョンからAdvancedモードを標準モードに設定にしました。加えて非商用版でも完全なノードグラフを使えるようにしました。

Texture Setsパレット

Mari 4.0ではテクスチャセットを管理するためのTexutre Setsパレットを新規導入しました。複数の関連画像やテクスチャセットをドラッグ&ドロップの単一アクションでImage Managerに効率よく取り込むことが可能です。今回対応するMegascansのテクスチャセットは、専用タブからライブラリ項目に付属するキーワードやタグをブラウズできます。

UIの整理

HUDをビューポート右下に配置することによりアセットの視認性を大幅に改良しました。コントロールパレットはアクセシビリティ向上のため統廃合を図り、ツールもグループ化することにより使い勝手を向上させました。ProjectionパレットはPaintingパレットに統合し、Brush Editorパレットは廃止しました。Mari 4.0でカスタムブラシを作成するにはTool Propertiesパレットでブラシを調整します。気に入ったブラシはツールバー上のブラシプレビューからシェルフにドラッグ&ドロップして簡単に保存できます。

ドラッグ&ドロップの塗りつぶしメカニズム

現在選択している範囲に対して、ドラッグ&ドロップ操作によるカラーの塗りつぶしができるように改良しました。塗りつぶしは全ての選択モード(オブジェクト、パッチ、フェイス)に対応しています。Marquee Selectツール使用時にはカラーをキャンバスにドラッグすることでペイントバッファ内の選択範囲を塗りつぶすことができます。

カラーとコントロールの精密度

カラーパレットの広さをコントロール可能にすることでカラー選択の精度を向上させ、コンポーネントスライダは操作に合わせて各ポイントの最終的な色を表示するように改良しました。またNukeと同様のキーボードとマウスホイールの操作での数値入力を採用しコントロール性を高めました。

Groupレイヤーのワークフロー

LayerパレットではGroupレイヤーの作業がより直感的になりました。新しいGroupレイヤー作成時にレイヤーを予め選択しておくと、選択していたレイヤーが新規Groupレイヤー内に格納されグループ化が完成します。Groupレイヤーを選択した状態で新規レイヤーを作成すれば新規レイヤーは選択中のGroupレイヤーの中に格納されます。

カーブエディタ

カーブアトリビュートは、Mariのプロパティパネルにグレースケールのグラディエントとして表示されるようにしました。カーブエディターのコントロール性は大幅に向上し、精密なコントロールを可能にしました。

Principled BRDF

Mari4.0ではWalt Disney Animation Studios社のBrent Burley氏による2012年の論文を基にした新たなBRDFシェーダーを搭載し、よりアーティストフレンドリーで直感的なシェーダーコントロールが可能です。

OpenSubdiv 3.1

スキーム選択、ジオメトリ、UV境界補間方法を含むOpenSubdiv3.1の最新機能を追加し、Mari4.0では最終レンダラーに近いメッシュ状態を保ちながら効率良いペイントを可能にしました。

VFX Platform 2017

全てのライブラリはVFX Reference Platform 2017(http://www.vfxplatform.com)を採用しバージョンアップグレードされました。

拡張されたソースグレード

Source Gradeを拡張し新たにGrade調整レイヤーと同じコントロールを追加しました。

パレットの拡張

パレットの上にポインターを重ねた状態でスペースバーを押すことで任意のパレットを拡大/縮小することができるようになりました。これにより単一パレットの視認性とアクセシビリティを向上させることができます。

バージョンごとのMariユーザープリファレンス

Mariのユーザープリファレンスファイルは、ファイルごとにアプリケーションのバージョンを埋め込んで保存するようにしました。これによりUIレイアウトやプリファレンスを破損することなくMariのバージョンを切り替えることができます。