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2018年07月20日

RenderMan 22 新機能とロードマップのご案内

RenderMan 22 リリース情報はこちら

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概要

このメジャーリリースの特徴はハイパフォーマンスなインタラクティブレンダリングに焦点を当てたコアレンダラーの改新に加え、Autodesk Maya、 Foundry Katana、SideFX Houdini 用の新しいブリッジプラグインとなります。このインタラクティブワークフローの大きな進歩はシーングラフの完全な書き換え、広範囲に渡るクリーンアップ、そしてコードベースを30%リダクションする事で可能になりました。それに加え、スタジオがCGIの作り方を見直せるように、アーティストのための新しいワークフローと強化したパイプラインツールを含む、新しい類の絵やエフェクトを作成するための多くの新機能が追加されました。以下に改善点の主な部分を要約しています。

  • パフォーマンス - 高速化、メモリの効率化、最初のピクセル計算までの時間短縮
  • インタラクティビティ - ライブレンダリングが現実的になり、RenderMan をモデリングからライティングまで、パイプラインの全ての段階で利用することができます。ジオメトリ、ヘアー、シミュレーション、アニメーション、シェーダー、ライト等の編集が即時に反映されるビジュアルフィードバックを体験してください。
  • アーティストツール - Maya、Katana、Houdini 用のブリッジプラグインの完全な書き換えにより、バックエンドとの、より早いインタラクティビティを補完する最新のユーザーエクスペリエンスを提供します。(Houdini用のブリッジは 22.1 でリリースされます)
  • Pixarテクノロジー - アドバンスライトトランスポート(Pixar Unified) のための新しいインテグレーターや、Pixar社のUSDをサポートする初期の土台を備えたより良いパイプラインのためのツール群等、多くの技術がPixar社のプロダクションから直接 RenderMan へ渡っています。
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Incredibles 2 ©Disney/Pixar

パフォーマンス

RenderManの全体的なパフォーマンスは大幅に向上しました。以下の統計はベータのテスト期間にプロダクションのアセットを用いてベンチマークテストを実施したもので、バージョン22で改善した主な部分を記載します。(シーンによっては結果に差が出ることがあります)
  • 全体的に高速化 - 10% ~ 2倍
  • メモリの消費 - 10% ~ 30% 改善
  • 最初のピクセル計算までの時間 - 20% ~ 10倍 高速化
  • 新しいレイトレーシングコア - ピュアトレーシング 3倍
  • ライトディスカバリー - 大量のライトのレンダリングが25%高速化
  • カーブの書き換え - 2倍 ~ 6倍 高速化、メモリの消費を節約
  • パーティクルの改善 - 2倍高速化 & メモリ消費量30%改善
  • より良いサンプリング - より良い収束結果、そして高速化

インタラクティブ

RenderManはパイプラインのあらゆる段階で「ライブレンダリング」をサポートし、アーティストのイテレーションのためのスムーズなフィードバックを提供します。インタラクティブシェーディングとライティングは高速かつ安定しており、モデリング、アニメーション、グルーミング、LPEオーサリング等、まったく新しい類のインタラクティブな編集の全てがライブレンダーの中で可能になりました。これらのインタラクティブワークフローの劇的な改善により、フィルムメイキングのプロセスにおいて新しいタイプのコラボレーションが可能になり、従来のパイプラインを一変させる可能性があります。以下にライブレンダリングによってどのような事が提供できるかの例を示します。

  • ライブレンダリング中にグラスの厚さを調整して完璧な屈折を得る事ができます。
  • キャラクターのしわがサブサーフェーススキャタリングにどのようにして影響を与えるかをモデリングしながら確認することができます。
  • セットを作成している最中にマスターのライティングセットアップを使用してレイアウトの改善が行えます。
  • 実物のカメラを使うように、被写界深度、ボケ、他のカメラエフェクトをライブレンダリングの最中に入力できます。
  • アニメーションの最中にレンダリングして、実際のショットのライティング環境でキャラクタの演技がどのように映るかの確認が行えます。
  • ライブレンダリング中にプロダクションサイズのシーンの数千ものライトが調整できます。
  • ライブレンダリング中に特定のLPEを確認することや編集をして特定の出力を作成します。
  • インタラクティブレンダリングの最中に NVIDIA の AI Denoisserを使用して収束結果をより早く確認することができます。(22.0 以降に公開される機能)
  • ディスプレイスメントの高さやパターンの調整をして、魔法のようにアップデートされる様子をご確認ください。(22.0 以降に公開される機能)

これらの全てのインタラクティブレンダリングの機能により、アーティスティックな選択がどのように絵に影響を及ぼすかを素早く確認することができ、それらを一緒に利用する事でパイプラインについて考え直すことができます。
レンダリングがどの工程でもできることにより、スタジオのコラボレーションを改善し、素晴らしいプロジェクトを提供するための素早い決断を行う事ができます。制約のない作業をしましょう。

アーティストツール

それぞれのブリッジプラグインは常にライブレンダリングで最適なユーザーエクスペリエンスを提供できるように書き換えられました。最初のピクセル計算までの時間は、プラグインがレンダリング内へ直接APIを呼び出す事により大幅に短縮されました。シーンデータをディスクに書き出す必要はなく、RIB生成を待つ必要はありません。さらに、RenderManのプリセットブラウザは3つのブリッジすべてでサポートされており、DCCアプリケーション間でのアセットの共有を容易にし、RenderMan の Image Tool (it) は最速のインタラクティビティを提供できるようにオーバーホールされました。以下はブリッジのいくつかのハイライトです。

RenderMan for Maya

  • Mayaのビューポート内でRenderManを実行
  • アーティストの体験を改善する新しいユーザーフレンドリーなGUI
  • 複数のバージョンをサポートし、自動的に設定をしてくれるインストーラー
  • ライトのインスタンス
  • パラメーター毎のプリセット
  • Stringの置き換えをプレビュー
  • 包括的な Python API
  • シーン内でシンタックスハイライトを用いた SeExpr と OSL の編集
  • トークンを使用した任意の変数

RenderMan for Katana

  • Katana 3.0 のサポート
  • プリセットブラウザーのサポート
  • 新しいライトマニピュレーター
  • Katanaのシーングラフのマルチスレッド化
  • Alembicのマルチスレッド化をサポート
  • ライトのインスタンス
  • ライトの配列サポート
  • ジオメトリにライトシェーダーの割当て

新しい Houdini ブリッジはSIGGRAPH 2018後にリリースされますが、リリースの日付はまだ決まっていません。

Pixarテクノロジー

「ファインディング・ドリー」、「カーズ 3」、「リメンバー・ミー」、「インクレディブル・ファミリー」 等、Pixar Animation Studiosで使用された Pixar Unified インテグレーターはバージョン22で搭載されます。このインテグレーターは複数の種類のライトトランスポートを、一つのプロダクションにフォーカスしたツールに統合しました。Pixar Unified は単ー方向および双方向の両方のパストレーシングを提供し、ライト毎にコントロールできるため、両方の機能を最大限に活用できます。さらに Pixar Unified は、間接光がライトパスに導かれるコンピューター学習の Disney Research の研究に基づいた最先端の技術を提供します。また、Pixar Unified インテグレーターは、コースティクスパスを迅速に解決する技術、「Manifold Next Event Estimation」と呼ばれる、コースティクスパスを素早く解決する機能を持っています。このオプションにより、リアルなデジタルヒューマンを作るには必須のリアルな目(虹彩)を作成することができます。

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Incredibles 2 ©Disney/Pixar

パイプライン

バージョン22では、RenderMan は Pixar Animation Studios が実際のプロダクションの問題解決のために開発した多くの技術の一つの例でもある、Pixar社の Universal Scene Description (USD) の基本的な下地を提供する事で次の時代のパイプラインの準備をしています。(Maya、Katana、Houdiniなど)複数のアプリケーションを使用しているスタジオでは、USDファイルはジオメトリ、マテリアル、ライトをアプリケーション間で透過的かつ確実的に受渡しをする方法として使用できます。USDファイルは非常に効率的で、フロントエンドのアプリケーション内で展開される必要は無く、プロダクションを上向きに拡大し、クリエイティブな要求にも答えられると同時に、条件付きの編集をサポートするなどの柔軟性も持ち合わせています。

LinuxにおけるGUIの一般的なUSDのサポートは22.1から導入予定となっており、USDと同じように進歩、進化します。(USDは現在はバージョン 0.8 です)

追加機能

バージョン22の多くの機能として以下を含んでいます。

  • True Opacity - モーショングラフィックと科学的視覚化のためのノイズのない最高級の透明の計算。
  • OpenVDB アップデート - 新しいOpenVDB4のサポートと同様に、Pixar Volumeはパフォーマンスを向上させる多くのオプションを提供します。
  • 全く新しいカーブの表現 - 大量のカーブをグルーミングしている時に再レンダリングをすること無く変化を確認することができる、レイトレーシングを使ってデザインされた新しいカーブの新しいレンダリング技術があります。これによりコーム、スタイル、染色を待つこと無く行うことができます。

ロードマップ

  • RenderMan XPU - Pixar社のCPUとGPUのソリューションは全てのハードウェアを一つのフレームにまとめ、Pixar社の長編アニメーションの複雑なシーンを処理します。リリース日は決まっていませんが、ゴールは2019年の中旬または後半にリリースする事です。
  • RenderMan for Houdini - Pixar社はSideFX社と RenderMan for Houdini の再構築について密接に協力しており、2018年の第4四半期に出荷予定です。
  • Pixar社のUSD - このPixar社の技術はアセットがどう扱われるかを容易にし、パイプラインに革命をもたらす事をお約束します。初期のサポートは22.1で予定されており、Siggraphの後に出荷する予定です。
  • AI Denoiser - Image Tool (it) 内のライブレンダリングのためのNVIDIAからの新しいインタラクティブ AI denoiser は 22.1 で搭載する予定です。
  • Bump Roughness - サーフェースのマイクロファセットなディテールを表現する上級テクニックです。ブリッジプラグインでのサポートは2019年の中旬を予定しています。
  • Aggregate Volumes - シーン内の複数のボリュームを最適にレンダリングする方法です。サポートは2019年の中旬を予定しています。

新価格

この新価格は Pixar社の 新技術のリサーチから、最もプロダクションで使えるレンダラーを開発する事に至るまでの RenderMan に対する貢献度の増加を反映させたものです。RenderMan チームはこれまで以上に大きく、Pixar Research、 Pixar's USD Project、 Disney Research Zurich、そしてDisney内の他の技術グループとの綿密な関係により利益を得ているという事実からもPixar社の貢献度が反映されています。最新のリリースでは、Pixar社はこれらの重要なコラボレーションの結果でもある優れた新技術を導入しました。Pixar社のゴールはアニメーションとVFXのために最高の技術を作り続けていく事です。

新価格では、RenderMan のパーマネントライセンス(初年度メンテナンス含む)は 税別101,500円、年間メンテナンスは税別30,000円です。Tractor ライセンスも含まれています。

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Incredibles 2 ©Disney/Pixar

謝辞:
Pixar Animation Studios,ヴィルマン龍介氏/Ryusuke Villemin氏には、専門用語の校正など多大なるご協力を頂きました。この場をお借りしてお礼を申し上げます。

 

RenderManについて

RenderManはハリウッド映画において、実写合成やリアリティを優先したプロフェッショレンダラーです。常にトップクオリティが求められるハリウッドニーズと技術が凝縮しています。RenderManは特に3Dアニメーションと視覚効果(VFX)のレンダリングにおいて大きな目標を達成するために設計されました。その結果RenderManは高速で効率よく最先端の機能を提供すると共に複雑なジオメトリを大量に取り扱うことができます。

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Pixar Animation Studios社について

Pixar Animation Studios社は、The Walt Disney Company社の全額出資子会社であり、コンピューターアニメーション分野において世界有数の技術力、創造性、製作力を揃えた、アカデミー賞® を受賞した映画制作スタジオです。北カリフォルニア州のスタジオにおいて、『トイ・ストーリー』『モンスターズ・インク』、『カーズ』、『Mr.インクレディブル』、『レミーのおいしいレストラン』、『ウォーリー』、『カールじいさんの空飛ぶ家』、『トイ・ストーリー3』、『メリダとおそろしの森』、『インサイド・ヘッド』、『リメンバー・ミー』を含む、いつの時代においても愛され成功を収めてきた数々のアニメーション映画を製作してきました。これまで35のアカデミー賞®を受賞し、現在までに世界中の映画館での興行収入は110億ドル以上です。Pixar社の第20作目となる『インクレディブル・ファミリー』は、2018年6月15日(米国公開)に劇場公開されました。

投稿者 INDYZONE : 2018年07月20日 18:25

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