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2017年08月08日

Pixar社より、RenderMan 21.5 がリリースされました。

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RenderMan 21.5は、新機能の追加やパフォーマンスの向上、ワークフローの改善を提供する重要なリリースです。注目すべき点としては、驚くほどリアルなスキンを生成することができるパストレースサブサーフェススキャッタリング向けの革新的なモデルの導入と、すばらしいヘアーとファーを作成するためにアーティスティックコントロールが強化されたことです。RenderMan 21.5は、すぐれたRISプラットフォームをベースに構築され、Pixar社の「カーズ/クロスロード」や「リメンバー・ミー」のような、世界でもトップクラスのプロダクション向けに開発されたソリューションを活用して、本質的な強化と最適化を実現し、新機能を提供するものです。

スキン&ソフトマテリアルの改善

RenderMan 21.5は、商用レンダラーでは業界初の、物理学に基づいたサブサーフェススキャッタリングを実装しています。これは、ディープパストレーシングおよびアルベド制御に基づいてリアルなスキンを作成することができる実に正確なモデルです。この方法により、スキンおよび他のソフトなマテリアルや繊細なマテリアルのレンダリングにおいて、大幅に精度が上がり、リアリズムのレベルが高くなりました。これは、リアリティのあるキャラクタの作成においては絶対不可欠な要素です。これまで、このような効果に対してVFX業界で使用可能であった実装は、実質的な近似値であったため、エラーやアーティファクトが本質的に発生していました。このパストレースされたサブサーフェススキャッタリングという新しい方法により、実際のマテリアル内のライトの挙動をより正確にシミュレーションできるだけでなく、従来の技法よりシミュレーションの効率も高めることができます。極めて高速なRenderManのレイトレーシングエンジンは、正確な回答に到達するのに必要な、ライトの相互作用に関する膨大な数の計算を処理するため、実にリアルな外観を以前よりも速くかつ正確に実現することができます。

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Jensen Dipole Path Traced

よりアーティスティックなヘアー

RenderMan 21.5では、2015年にリリースされたPixar社の画期的なMarschner Hair Shaderに対して、重要な新しい調整を多数適用しました。新しいアーティスティックコントロールにより、カラーや光沢の微妙なニュアンスやバリエーションを制御できるようになり、同時に、エネルギー保存を改善したことでライトに対してより自然な反応も提供できるようになりました。その他の制御により、ヘアーに輝きを持たせたり、(新しいLPEが追加されたため)ヘアーのコンポーネントをコンポジティング用に簡単に分離させることができます。最後に、コアアルゴリズムの最適化により、ヘアーのレンダリングが収束するまでの時間が驚くほど短縮され、有効な画像を高速に作成することができます。実際に、Pixar社の研究開発チームは、「長編映画とビジュアルエフェクトにおけるヘアーの現状と未来」という、ヘアーレンダリングに関する新しい技術的メモを今年のSIGGRAPHで発表したところですが、この新しい技術が今まさにRenderMan 21.5に搭載されており、業界におけるヘアーレンダリングの最先端のソリューションであることは明らかです。

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シーン提供:The Mill社 Krystal Sae Eua様

シェーダーの改善

RenderManに搭載されているシェーダーはすべて改良され、特殊効果の作成向けに新しいマテリアルノードが追加されました。Pixar Surfaceにより、ディフューズレスポンスおよびパストレースされたサブサーフェススキャッタリングに対する新しいアーティストコントロールが追加されました。煙と炎については、Pixar Volumeにより、複雑なマルチスキャッタ効果を制御する範囲が広がり、Pixar Marschner Hairにより、前述した最先端の技術がすばらしいファーと理想的なヘアードレッサーのどちらにも使用できるようになりました。アーティストは、RenderManに搭載された多彩なコアシェーダーに対するこれらのアップデートを即座に利用し、VFX業界全体のプロダクションでの用途に合わせて拡張され、洗練されてきた機能を入手することができます。

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Finding Dory ©  © Disney/Pixar
「ファインディング・ドリー」のいたるところで使用されている"Pixar Surface"

ワークフローの改善

RenderMan 21.5では、ワークフローの改善およびパフォーマンスの強化を大幅に行ないました。例えば、Secondary Pass向けの新しいMayaのUIやMaya向けのHoldout Workflowの改善、Pixar社のPreset Browserに対するアップデートなどです。また、Houdiniのレイヤーシェーディングに対するサポートを追加し、Katanaについては、ライトとボリュームに対するユーザビリティを強化しました。Deep Compositingの改善とともに、このリリースでは、アーティストの効率を高めるために、より直感的で使いやすいワークフローを提供しています。

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新しいPresets Browserを使用して、Pixar Surface Collectionから最適な外観を選択する

パフォーマンス

何千個ものアクティブなライトを使用したシーンでのLight Selectionの配列に対して大幅な改善を行なったため、収束速度が向上しました。ボリューム内で重なり合っているボリュームとライトの収束が速くなり、精度も高くなりました。ヘアーをより高い精度でレンダリングできるようになり、収束も速くなりました。デノイザーがワークフローのコンポジットで使いやすくなり、速度が速くなったほか、Intel社との最近の協力の結果、最適化が実現しました。

 

謝辞:
Pixar Animation Studios,ヴィルマン龍介氏/Ryusuke Villemin氏には、専門用語の校正など多大なるご協力を頂きました。この場をお借りしてお礼を申し上げます。

 

RenderManについて

RenderManはハリウッド映画において、実写合成やリアリティを優先したプロフェッショレンダラーです。常にトップクオリティが求められるハリウッドニーズと技術が凝縮しています。RenderManは特に3Dアニメーションと視覚効果(VFX)のレンダリングにおいて大きな目標を達成するために設計されました。その結果RenderManは高速で効率よく最先端の機能を提供すると共に複雑なジオメトリを大量に取り扱うことができます。

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投稿者 INDYZONE : 2017年08月08日 18:43

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